人間の手あかのつかない自然生態系のなかで、栽培植物を営む農業を草原指向型土地利用と呼ぶとすれば・・・
都市化は裸地指向型土地利用ということができます。
広域の大都市圏では、都心や工場地帯は裸地指向の土地利用であり、それをとりまく郊外の住居地域は、庭園的自然管理のゾーンです。
さらにその外縁部の果樹田畑は、草原指向の土地利用と、自然の質や維持のされ方からみることができます。
これらの土地利用のうち、都心や工場地域では緑の必要性はニ次、三次の問題であり、文化人類学者のいうように、とりたてて緑がなくても充分に機能は果たしうるでしょう。
実際、アーケードのある商店街や町家の密集地では、緑が乏しいし、また下町の町工場には緑はほとんどみられない場合もあります。
ダウンタウンでは緑よりも、むしろ機能が重視されます。
都市に緑がみられるのは、アップタウンです。
下町に対して山の手、最近では郊外住宅地です。
・・・ここでは居住環境としての快適さや豊かさに利便性や機能性よりも高い価値がおかれます。